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香柏

     新しい契約

森山健也牧師

2016年4月3日
Tコリント11・23〜26/新年度最初の主日/聖餐礼拝

キリスト教の聖書は旧約(英語でOld Testament,略称OT)39冊と新約(New Testament,略称NT)27冊からなる。T=ラテン語Testamentumは誓約、遺言、契約%凾意味する。旧い契約(Old Testament)は、神とイスラエル民族との間に、モーセを通して立てられた契約である(照出エジプト19・1〜8、同20・1〜17、同24・3、7)。この契約は神が人間(イスラエル)に対し恵みの祝福を功績なくして与えようとする神の意志である。人間(イスラエル)がそれを信仰をもって受け入れ、神との人格的関係に入れられ、この契約を守るなら、彼らは「神の宝、聖なる国民」(出エジプト19・5〜6他)となり「あなたがたはわたしの民となり、わたしはあなたがたの神となる」(照エレミヤ11・4他)と神は言われる。しかし、人間(イスラエル)は神を個人的・人格的な主また救い主として知ることをせず、信頼せず、甚だしい契約違反をした。そこでエレミヤはモーセによる旧い契約が、新しい契約にとって代られるその日が来る。その日、神は人間の心にその聖なる律法を書き記す。その結果、彼らは神の子とされ、神を知り、神を愛する者となる、と預言した(照エレミヤ31・31〜34)。

新約聖書はこの預言が成就し、新しい契約の時代が到来したことを語っている。新約聖書における契約(ディアテーケー:diathe^ke^)という語は自己の所有を処分する≠ニいう言葉に由来し、一方的取り決め≠意味し、通常は意思∞遺言≠意味した(照ヘブル9・15〜17)。それゆえ新約の契約(ディアテーケー)は(旧約の契約(ベリート:b(e)rit)よりも一層)神が全権をもって命じ、人間はこれを受け入れるか拒否するかはできるが、変更することはできないような取り決めを意味している。そして新約聖書は一時的・準備的であったモーセによる旧い契約が破棄され、エレミヤの預言した新しい契約、変わることのない永遠の契約が、イエスの十字架の死によって実現したことを告げている(照ヘブル8・6〜12/同10・1〜18)。

パンと葡萄酒をもってキリストの死と復活を記念する聖餐式・主の晩餐に関し、パウロは「主から受けた(パレラボン:parelabon)こと」と記し、イエスご自身が十字架の死による新しい契約のしるしとしてのパンと杯を分かったこと(共観福音書/過越しの食事)が伝承の源であり、そのことを「伝えた(パレドーカ:paredo^ka)」(23/照2)。「主イエスは渡される夜」との句は、イスカリオテ・ユダが主イエスをユダヤ当局に引き渡した(パラディドーミ:paradido^mi)こと=裏切ったこと≠謔閧焉Aここにおいては私たちの贖いのために、(神により)「主イエスは死に渡された(paredideto)」ことを想起するよう促している。パウロはローマ書の中で同じ語を使い「主イエスは私たちの罪のために死に渡された」(4・25/ガラテヤ2・20)、また「私たちのすべてのために、ご自分の御子をさえ惜しまずに死に渡された方」(8・32)と記している。これらの句はイザヤ53・6、12(70人訳「負う」)を反映している。

旧約が準備し、預言した御子・主イエスが十字架にその体を裂き、流された血=捨てられたいのちによって結ばれた新しい契約を表わす主の晩餐に、信仰と感謝をもって与り、復活・昇天の主の再臨を待ち望みつつ、一致して新しい二〇一六年度の歩みを進めてまいりましょう(照レビ17・11/Tヨハネ1・7/エレミヤ31・34)。


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